イネ培養細胞における不定胚形成
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概要
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植物培養細胞における不定胚形成は1958年に STEWARD ら及び REINERT によって独立に報告された. 培養細胞からの不定胚分化は胚珠内で進行する通常の胚発生と比較して観察及び外部環境の制御が容易であるばかりか, 大量の材料を得ることも可能であり, 植物の胚発生を研究する上で非常に優れた実験系であると考えられる.不定胚形成による植物体の再生は多くの植物で報告されているが, 生理生化学的研究は双子葉植物のニンジンを中心として行われている. 不定胚が高頻度にかつ同調的に誘導され, 分化に関与しない細胞が解析のノイズとならないほど排除された培養系が確立されているからである. ところが単子葉植物ではニンジンのように高頻度に不定胚を誘導できる培養系が確立されておらず, 不定胚形成の研究はほとんど行われていなかった. 本レビューではイネにおける高頻度不定胚誘導系の確立とその系を用いた研究について紹介する.
- 日本植物細胞分子生物学会の論文
著者
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駒嶺 穆
進化生物学研究所
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小沢 憲二郎
National Institute of Agrobiological Sciences
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小沢 憲二郎
東北大・理・生
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小沢 憲二郎
農業生物資源研
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駒嶺 穆
東北大学理学部生物学科
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駒嶺 穆
東北大学理学部生物学教室
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小沢 憲二郎
農業生物資源研究所細胞育種学研究室
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