B型肝炎ワクチンによるHBs抗原特異的cytotoxic T細胞の誘導とその移入
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概要
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B型慢性肝炎の免疫療法にはB型肝炎ウイルス (HBV) 感作リンパ球,HBV特異的 Transferfactor が有用であるとの報告があるが, 供血者 (B型急性肝炎回復期患者) を得る事は必ずしも容易ではない. そこでHBs抗体陽性健常者3例にHBワクチンを接種し, HBs抗原特異的 cytotoxic T細胞(CTL) 誘導の可能性を検討した. CTL活性はワクチン接種後14日以内に全例陽性化を示し, さらにClass IのHLA抗原を共有するB型慢性肝炎患者にこのCTLを移入するとCTL活性の陽性化が観察された. 従つてHBワクチンを応用することによりHBV感作リンパ球及びHBV特異的 Transfer factor などによるB型慢性肝炎に対する特異的な免疫療法への道がより広く開かれる可能性が示唆された.
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