有石胆嚢粘膜における二糖類分解酵素活性と腸上皮化生
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概要
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胆石症における腸吸収上皮化生につき, 有石胆嚢70例の粘膜内二糖類分解酵素活性 (Tes-Tape 法) と活性対応部の形態学的特徴を検討した. sucrase and/or trehalase の腸性率は41%で, 両活性部位はほぼ一致し, 壁線維化との相関はなかつた. 組織学的には, 同活性と他の腸上皮化生巣との相関は明瞭でなく, また surface coat の粘液組成とも一定の相関がなかつた.形態学的には, 同活性部粘膜で, 微絨毛の集中と glycocalyx の発達傾向を伴う spike 状の小細胞質突出を多く認めたが, 吸収上皮化生としては同定出来なかつた. 以上, 有石胆嚢粘膜の二糖類分解酵素活性部における吸収上皮化生は, 酵素学的には明瞭でも, 形態学的には不完全な状態であると推定した.
著者
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