無麻酔犬における塩酸,脂肪および生理食塩水の十二指腸内注入時の血中Pancreatic Polypeptide反応 : PP分泌における十二指腸刺激因子
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概要
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Thomasの胃瘻及び膵瘻を設置した雑種成犬を用い,無麻酔下で十二指腸内へ生理的食塩水,0.1N塩酸,バター,塩酸+バターを5分間で注入し,それぞれの血中PP分泌動態を観察した.生食群では有意の変動は認められなかつたが,塩酸群では基礎値54.0±14.1pg/ml(Mean±S.E.)から注入後10分で216.7±52.0pg/mlと有意に増加(P<0.02)し,バター群,塩酸+バター群でもそれぞれ基礎値105.8±19.9pg/ml,63.6±14.1pg/mlから注入後10分で294.8±50.1pg/ml,114.1±16.6pg/mlと有意に増加した(P<0.02).この結果より,食事摂取によるPP分泌には,胃因子のみでなく十二指腸の腸管因子が重要と考えられ,内因性セクレチンやCCK-PZが関与している可能性が推察された.
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