無麻酔犬における塩酸および脂肪の十二指腸内注入時の血中セクレチン及び膵外分泌反応
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概要
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無麻酔膵瘻犬を用い, 0.1N塩酸50ml, バター2g/kg/水40ml, バター2g/kg/0.1N塩酸40mlのいずれかを5分間で, 十二指腸内へ注入し, 主膵管より膵液を10分毎に採取し, 同時に血中 immunoreactive secretin (IRS) 値を経時的に測定した. 塩酸及びバミターの塩酸溶液注入では3〜5分後にIRSの有意の上昇, 膵液量の増加をみた. バター単独ではIRS値の上昇は認められなかつたが, 膵液量, 膵蛋白分泌量は増加の傾向を示した. 又, 塩酸とバターの塩酸溶液との比較では, 後者で膵蛋白分泌量に有意の増加がみられた. 以上の事より, 膵外分泌に対し内因性 secretin が関与している事, 及びバミター注腸の際, 膵外分泌に対し secretin 以外の刺激物質が存在する事が確認された.
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