ラット肝再生時の膵ランゲルハンス島の形態学的変化の観察
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概要
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ラット肝の部分切除後に起る肝再生時の膵ランゲルハンス島の変化を電子顕微鏡を用いて経日的に観察した.肝再生の経過と共に膵ランゲルハンス島のB細胞は糸粒体の球形化や数の増加,粗面小胞体の発達,Golgi complexの拡大,芯を有しない顆穎粒限界膜の増加など細胞機能の充進の変化が観察された.A細胞の観察にてもGolgi complexの拡大,分泌顆粒の増加などの変化を認めた.これら変化は肝切除後2日目,3日目がピークであり,肝切除後5日目ないし7日目には正常となつた.肝切除後7日間は肝細胞数の増加する期間と一致する事より,膵ホルモンと肝細胞数の増加との間に関連があるものと推測された.