数種の脂肪酸メチルエステルのトリクロロメタン及びベンゼンに対する298.15Kにおける溶解熱
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概要
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数種の液体及び固体脂肪酸メチルエステルのトリクロロメタン及びベンゼンに対する無限希釈溶解熱を, 高精確度溶解熱熱量計を用いて, 298.15Kにおいて測定した。ベンゼンを溶媒とした場合には, すべてのエステルは吸熱を伴って溶解したが, トリクロロメタン溶媒の場合には, 固体エステルは吸熱的に, 液体エステルは発熱して溶解した。<BR>測定値の確度を見るために, 各溶媒に対して (CH<SUB>2</SUB>) <SUB>2</SUB>基当たりの溶解熱の増分を調べたところ, ほぼ一定の値が得られた。この増分は, 液体パルミチン酸メチルについても等しくなる。<BR>パルミチン酸メチルの融解熱を, 固体及び液体の溶解熱から求めたが, この値は, 本研究室において断熱熱量計で測った値に一致する。<BR>溶解熱及び溶媒和熱の (CH<SUB>2</SUB>) <SUB>2</SUB>当たりの増分を<I>n</I>-アルカンのそれらと比較して論じた。<BR>付録として, 断熱熱量計による融解熱測定法を概説した。
- 社団法人 日本油化学会の論文
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