最近のわが国の水産油脂の生産状況に関連して
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概要
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わが国で生産される水産油脂は魚油と鯨油とに大別される。魚油はさらにサンマ, カレイ, イワシ, サバなどの多脂魚類の全魚体から搾油される魚体油とタラ, スケソウタラ, サメなどの寡脂魚類の肝臓から搾油される魚肝油に区分できるが, この両者を合わせた近年の生産量は年間3〜5万tで, その年の原料魚の漁獲状況により多少の変動がある、生産された魚油は一部食用以外に向けられているが, 大部分はマーガリン原料の食用硬化油に加工され, その最も低廉な原料としてほとんど輪出されずに国内で消費されている。<BR>鯨油はヒゲ鯨類からのいわゆるナガス油と歯鯨類からのマッコウ油に区分され, 年々前者は10万t以上, 後者は3〜4万tが生産されている。ナガス鯨油は魚油と同様マーガリン原料として国内で1〜2万tが消費されるが, 一方伝統的な西ヨーロッパの消費市場に対して年々10万tにも達する量が輸出されている。マッコウ油も生産量の半分は米国を主体にその他ヨーロッパに輸出され, 残りが国内で界面活性剤, 塩化ビニル系可塑剤, セッケンなどの原料として用いられている。<BR>以下わが国の水産油脂の生産状況について魚油と鯨油に分けて述べることにする。
- 社団法人 日本油化学会の論文
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