悪臭物質(アセトアルデヒド,メチルメルカプタン)の吸着除去に関する研究 : 多孔性吸着剤に対するアセトアルデヒドの吸着
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概要
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近年,悪臭防止法に加えられたアセトアルデヒドの除去に適した吸着剤を見い出し,さらに吸着機構を明らかにするため,多孔性吸着剤20種(活性炭13種,ゼオライト4種,ケイ酸塩3種)に対するアセトアルデヒドの吸着量と吸着速度を静的方法により測定した。吸着剤20種のうち,活性炭No.11は平衡濃度1,000∼60,000ppmの範囲内で吸着量が最も多く,吸着速度は比較的速いため,アセトアルデヒドの吸着除去剤に適している。若干の活性炭に対するアセトアルデデドの吸着等温線はDubinin式によく適合することから,アセトアルデヒドの吸着は活性炭のミクロ孔内へのvolume fillingによって行われるものと考えられる。窒素ガス吸着法によって,若干吸着剤の細孔半径300Å以下の細孔分布を求めたが,いずれの吸着剤も半径約15Å以下(ミクロ孔)の細孔が発達していた。さらに吸着量と細孔容積の関係について検討した結果,アセトアルデヒドの吸着量と細孔半径10.5Å以下の細孔容積との間に相関性が認められた。したがってアセトアルデヒドの吸着剤はミクロ孔,とくに半径10.5Å以下の細孔容積の大きいものが適していることがわかった。
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