鼻粘膜血管の反射性調節機構 : 肺末梢化学受容器との関係について
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概要
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鼻腔粘膜血管の反射性調節機構の解明に関連して, 肺からの反射性調節機構が存在することを検討した. まず迷走神経の求心性繊維の電気刺激によりある条件下で鼻粘膜容積に血管拡張性の変化が生じることが確認された. 次に肺末梢化学受容器のうちirritant receptor, J-type receptorおよびstretch receptorをそれぞれhistamine dehydrochrolide, phenyldiguanide, veratrum alkaloidにより刺激した. さらにstretch receptorを段階的肺膨張により刺激した. これらの刺激を両側迷走神経切断後に加え, 神経切断前後の変化を検討したところ, stretch receptorに端を発し迷走神経求心性繊維を上向し, 鼻粘膜容積血管系に至る反射性調節機構の存在することが示唆された.