鼻アレルギーの治療
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概要
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鼻アレルギーを病因別に分類し, それぞれに適応した治療法即特異的減感作療法, 非特異的減感作療法, 薬物療法, 鼻粘膜の弱電気凝固法などを行った.<BR>治療効果は, 自覚症状, 鼻鏡所見, 皮内反応, 誘発反応, ヒスタミン鼻粘膜反応, 鼻汁中好酸球の変化を継続的に観察して判定した.<BR>結果<BR>1. 特異的減感作療法: 自覚症状の改善は, ブタクサ花粉症では有効率87.5% (その中著効は41.7%) ハウスダスト群では有効率90.1% (その中著効は74%) であった. 水性鼻汁, 好酸球増多の減少, 皮内及誘発反応の減弱はみられたが, ヒスタミン感受性の変動は, 著しいものはみられなかった.<BR>2. 特異的なアレルゲンの見出されなかった群の非特異的減感作: Solganal B注射による自覚症状の改善は79.2%, Histaglobinでは75%, Paspatでは40%, であった.<BR>3. 抗アレルギー剤投与により, 自覚症状の改善, 皮内及び誘発反応の減弱はみられたが, 効果が一過性であり, 副作用もあるため持続的には使えない.<BR>4. 弱電気凝固法により, 自覚症状の改善は61.1%みられたが, 他覚的所見は不変であった.<BR>5. 鼻腔内形態異常の著しいもの, または, 慢性副鼻腔炎を伴った症例では, 手術的療法は, 不可欠のものであると考える.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文
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