高チタンスラッグの溶融方法
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概要
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チタン鉱石類の化学分析における試料の溶融には過酸化アルカリ合剤法,および水酸化ナトリウム法が一般に用いられている.しかしながら前者はルツボの侵蝕が大きく,ルツボ材質の試料中への多量混入による定量への妨害,または影響の難点があり,後者はTiO<SUB>2</SUB>の定量値が低値となる欠点を持っている.検討した結果,ホウ酸と水酸化カリウムの合剤を用いることによって,ルツボの侵蝕の少ない,しかもTiO<SUB>2</SUB>定量値が正確に得られる方法を確立した.<BR>この方法のホウ酸添加はルツボ内面を清浄な金属光沢の状態に保持し,水酸化カリウムによって,溶解度の大きいチタン酸カリウムを生成させ,従来法の欠点を完全に解決し,その上操作が容易であり,迅速である利点も認められた.この方法によれば,チタンスラッグ,ルチルは0.5〜2分間,砂鉄,イルメナイトは粒度100メッシュの場合,2〜3分間の溶融で完全に融解する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
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尼子 敬
大阪チタニウム製造株式会社技術部
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大橋 一清
大阪チタニウム製造株式会社技術部
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鋒山 栄一
大阪チタニウム製造株式会社技術部
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岩松 大幹
大阪チタニウム製造株式会社技術部
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大橋 一清
大阪チタニウム製造(株)試験課
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岩松 大幹
大阪チタニウム製造株式会社