テトラフェニル・スチボニウム・クロライドの数種金属イオンに対するポーラログラフ的挙動 : 分析化学におけるオニウム化合物の適用こ関する研究(第14報)
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概要
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テトラフェニル・スチボニウム・クロライド(C<SUB>6</SUB>H<SUB>5</SUB>)<SUB>4</SUB>SbClを合成し,このポーラログラフ的挙動をしらべた.このポーラログラムは0.1<I>N</I>塩化カリ支持電解質,対飽和甘汞電極において二段波を示し,その半波電位は-0.72V,-1.11Vである.第1波の半波電位はpHにより変動しないが,第2波のそれはpHにより影響をうける.第1波の電極反応は拡散律速によるものであり,5.76×10<SUP>-5</SUP>〜5.76×10<SUP>-3</SUP><I>M</I>/<I>l</I>の濃度範囲においてはその濃度と波高との間に比例的関係がある.一方第2波の濃度と波高の関係は等温吸着曲線に類似しており,Langmuirの吸着式によく一致する.また(C<SUB>6</SUB>H<SUB>5</SUB>)<SUB>4</SUB>SbClの各種金属錯陰イオンに対する反応をしらべ,そのうち蒼鉛,水銀,アンチモン,カドミウムについて電流滴定を試みた.前二者においてはそれぞれ±2%,±3%の誤差内でいずれも滴定可能なることを認めた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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