原子吸光分析法による鉄とチタンを含むNiAs型硫化物およびクロムを含むスピネル型硫化物中のイオウの定量
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概要
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NiAs型硫化物Fe<SUB>1-x</SUB>Ti<SUB>x</SUB>S(x=0.1〜0.3)およびスピネル型硫化物CuCr<SUB>2</SUB>S<SUB>3</SUB>C1,CdCr<SUB>2</SUB>S<SUB>4</SUB>などの中のイオウの定量を,10mgの試料量で行なうため,原子吸光分析法を検討した.試料を臭素を含ませた王水または濃硝酸で酸化溶解し,イオウを硫酸イオンにする.試料溶液量を約20m<I>l</I>,塩酸酸性(約0.05<I>M</I>)にし,加温(約80℃)して,一定過剰量の塩化バリウムを加える.沈殿した硫酸バリウムを熟成後,濾別し,濾液中の過剰量のバリウムを原子吸光分析法で測定し,間接的にイオウを定量する.<BR>本方法はFe<SUP>2+</SUP>,Ti<SUP>3+</SUP>,TiO<SUP>2+</SUP>,Cu<SUP>2+</SUP>,Cr<SUP>3+</SUP>,Cd<SUP>2+</SUP>などの分離の必要がなく,イオウ標準溶液(硫酸ナトリウム)を用いて得られた標準偏差は1.47%であった.本方法を,化学気相輸送法によって育成された大きさ2〜3mm,重さ数mgの小さな単結晶に応用し,満足できる結果を得た.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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