ケイ光X線分析法における二重線の補正法 : ステンレス鋼中のマンガンの定量
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概要
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ケイX光線分析法における二重線の分析法として,ステンレス鋼中のマンガンの定量法を,現場分析の立場より検討した.<BR>その結果現場分析の立場より最も有利で精度のよい分析法は,ステンレス鋼分析の際,必ず測定しなければならないCrKα線強度を利用して,MnKα線強度に大きなバックグラウンドを与えるCrKβ線の影響を補正する方法であることを立証した.<BR>本分析における補正式は,Mn%=<I>K</I>(<I>I</I><SUB>MnKα</SUB>-α<I>I</I><SUB>CrKα</SUB>)+Cの形で与えられ,この補正係数αは,一般的に純金属クロムおよびマンガンより精度高く与えることができた.<BR>本補正式による補正の結果,0.04〜2.71%のマンガンに対し,クロム1.43〜34.42%,ニッケル8〜20%の範囲で,標準偏差0.04%以内で分析できた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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