モリブデン青抽出による汚濁水中のリン酸イオンの吸光光度定量
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概要
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モリブデン青の抽出吸光光度法により,有機物などの混入で汚濁,着色された水中の微量のリン酸イオンの定量を行なった.モリブデン青を抽出するときに一緒に抽出されて吸収を示すような物質は,発色に先だって<I>n</I>-ブチルアルコールで抽出除去する.この水相を別の分液ロートに移し,硫酸-モリブデン酸アンモニウム混合溶液および塩化第一スズ溶液を加えてモリブデン青を発色させる.<BR><I>n</I>-ブチルアルコールの一定量を加えて呈色を抽出し,抽出相の吸光度を730mμで測定してリン酸イオン量を求める.0.02ppm以上のリン酸イオンの定量に適し,リン酸イオンの量に応じて適当量の抽出溶媒を用いる.本法は2%程度までの塩素イオンの影響をうけないので河口に近い河川水の分析に適している.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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