チオアセトアミドによる硫化鉛および硫化カドミウムの均質溶液からの沈殿法 : チオアセトアミドによる金属硫化物の分析化学的研究(第2報)
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概要
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チオアセトアミドと鉛およびカドミウムの反応による硫化物沈殿生成の反応速度を,温度75〜85℃,過塩素酸酸性pH約3より0.4<I>M</I>までの水素イオン濃度のもとに測定した.その結果,沈殿反応のみかけの速度式<I>V<SUB>p</SUB></I>=<I>k</I><SUB>H<SUP>+</SUP></SUB>{H<SUP>+</SUP>}[CH<SUB>3</SUB>CSNH<SUB>2</SUB>]を得,反応は水素イオンにより自触的に進行することを明らかにした.85℃における水素イオン触媒係数は,<I>k</I><SUB>H<SUP>+</SUP></SUB>=1.7×10<SUP>-1</SUP><I>l</I>/mol・minとなり,チオアセトアミドの加水分解による硫化水素発生反応の<I>k</I><SUB>H<SUP>+</SUP></SUB>にみかけ上一致する.反応中水素イオン濃度一定の条件で,所要の硫化鉛および硫化カドミウムの沈殿を得る反応条件が,硫化水素発生反応の速度式より求められる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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