重油中イオウのけい光X線分析法
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概要
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重油中イオウの定量を行なうために散乱X線を内標準に用いたけい光X線分析法について検討した。イオウのけい光X線SKαは重油のC/H比や重油に含まれる灰分(バナジウム,ニッケル,鉄,塩素,ナトリウムなど),水分によりその強度に若干の影響を受けるが,散乱X線を内標準として用いることにより,これらのマトリックス効果および試料面のおうとつの影響を低減できた.化学分析により求めた重油中イオウ含量とSKα/WLβ強度比との関係を求め1.07〜4.15%の範囲で一本化した検量線を得た.この検量線を用いて1個の試料(イオウ3.21%)につき定量を行なった結果,精度はボンブ法による化学分析値との誤差の標準偏差で0.018〜0.049(%)であった.