けい光X線による木材中の油溶性防腐剤の分析 : 木材防腐剤の定着に関する分析化学的研究 (第4報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
けい光X線分析法により木材に処理した油溶性防腐剤, TBT-Te (有機スズ塩), ナフテン酸銅, PCPなどの定量について検討した.試料は粉砕, 成型して測定に供した.樹種による粉砕性の相違, 粒度分布とX線強度のばらつきとの関係などを調べ, 粒度より試料の均一性が測定誤差に影響を与え, TBT-Teで処理した場合の試料調製誤差はブナは1〜3%, スギは2〜3%であった.樹種による組織の違い, 年輪の粗密, 薬液の浸透, 定着性の相違なども誤差の原因となるが, 非破壊分析の場合よりはるかに小さい.SnLα<SUB>1</SUB>, CuKα, ClKα強度はTBT-Te, ナフテン酸銅, PCPなどの木材に対する含有量がそれぞれ1.5%, 6%, 2%前後まででよい直線性を示した.<BR>応用例として, TBT-Teを含む薬剤で防腐処理した竹材について, TBT-Teの分析値から薬液浸透量を推定したものを示した.この場合も, 非破壊分析では組織の粗密が分析値を誤らせ, 粉砕試料の優位性を示した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 合成樹脂表面処理木材と金属板との接着について
- 木材腐朽菌による銅化合物の転換
- けい光X線スペクトル強度式における一次X線寄与率と定量分析への応用
- けい光X線による木材中の油溶性防腐剤の分析 : 木材防腐剤の定着に関する分析化学的研究 (第4報)
- ケイ光X線分析法による粘土の酸化ケイ素,酸化アルミニウム,酸化鉄,酸化マグネシウムの定量
- タイトル無し