飽和脂肪酸パラオキシフェナシルエステルのクロマトグラフィー : 脂肪酸に関する分析化学的研究 (第 2 報)
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概要
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飽和脂肪酸のパラオキシフェナシルエステル(HPEと略記)のクロマトグラフィーに関する研究を行なった.すなわち,ペーパークロマトグラフィーにおいては,展開剤として0.1<I>N</I>水酸化ナトリウム(含水アセトン溶液)を用いるとき,C<SUB>2</SUB>〜C<SUB>20</SUB>酸のHPEはおのおの単独の場合<I>R</I><SUB>f</SUB>に差があった.薄層クロマトグラフィーにおいては,吸着剤としてシリカゲル,展開剤として酢酸-シクロヘキサン系を用いるとき,C<SUB>2</SUB>〜C<SUB>12</SUB>酸のHPEは相互に分離した.またカラムクロマトグラフィーでは,吸着剤としてセルロースパウダー,溶出剤として酢酸-シクロヘキサン系を用い,C<SUB>2</SUB>〜C<SUB>14</SUB>酸のHPEを相互に分離することができた.HPEの検出はいずれもフェノール呈色反応によって行なった.<BR>飽和脂肪酸のHPEのクロマトグラフィーにおいて,ペーパークロマトグラフィーでは,東洋ろ紙No.50,展開剤として 0.1<I>N</I>水酸化ナトリウム-アセトン水溶液を用い,展開途中溶媒中のアセトン濃度を変えることにより, C<SUB>2</SUB>〜C<SUB>20</SUB>酸のHPEの<I>R</I><SUB>f</SUB>は,それらが単独のとき脂肪酸の炭素数にしたがって差があり,シリカゲル薄層およびセルロースパウダーを用いるカラムの両クロマトグラフィーでは,展開剤として酢酸-シクロヘキサン系を用いるときC<SUB>2</SUB>〜C<SUB>12〜14</SUB>酸をそのHPEとして相互に分離することができた.シルカゲル薄層は市販品そのままを用いても,ペーパークロマトグラフィー(試料量25μg)のときみられたような,ろ紙含有フェノール性物質によるスポット呈色の障害がなく,比較的少量の試料量(3〜10μg)でも検出できた.
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