発光分光分析法によるポリエステル繊維中のアンチモンの定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ポリエステル繊維のなかに含まれるアンチモンを発光分光分析法で定量することを試みた.ポリエステル繊維500mgに内標準物質として酸化亜鉛を50mg,ポリエチレングリコール“1000”を100mg,クロロホルムを50m<I>l</I>加え,よく混合したのち溶剤を除き,380〜400℃の電気炉内に5〜7分間入れ,冷却後細かく粉砕する.その全量に対し試料添加剤として塩化ナトリウムと黒鉛粉末の等量混合物を1:1の割合で加え,ミキサーミルを用いてよく混合する.この試料粉末を黒鉛電極に詰め,黒鉛を対極とし次の条件で発光させる.直流アーク法で15amp.,電極間げき3mm,スリット幅20μ,予備放電時間0,露光時間35秒.使用した分光器は平面回折格子分光写真器(GE 340形)で,Sb I2598.062Åと Zn I 2608.640Åを分析線対とし,ミクロホトメーターを用いて測光する.アンチモンの400ppmまで検量線は直線となり,200ppmのアンチモン含量に対して標準偏差率として6%であった.本法は従来のポーラログラフ法および原子吸光光度法に比べて試料調製が容易であり,迅速な定量法である.
著者
関連論文
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる配合用清浄分散剤中の基油と金属スルホネート類の分離
- NMR法による石油製品中の塩素化炭化水素の迅速分析
- ガスクロマトグラフィーによるα-オレフィンの定量 : 相対モル感度について
- 発光分光分析法によるポリエステル繊維中のアンチモンの定量
- 輸入石油および油脂類の現況と分析
- マグネシアクリンカー中の微量ホウ素の定量発光分光分析
- 酸化ニッケル中の介在金属ニッケルの定量