5 生物における応用
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概要
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走査電子顕微鏡が医学,生物学領域に用いられるようになったのは1962年ごろからで,金属,繊維などの非生物領域ですでに多くの報告が出たあとのことである.初期には歯の表面構造などの硬組織が主体であったが,しだいに血球,消化管の粘膜,気管の線毛などの観察が行なわれ,今日では医学の各方面で用いられている. ただ,生物の組織は金属などと異なり,固定をしないと自己融解が進行する点,導電性がないことなどから, 試料の作製定も異なっている.本文では,これら生物試料を観察するまでの手続き,現段階における限界,問題点などを記述する.著者は硬組織,細菌,真菌などは取り扱ったことがないので,それらには触れない.
- 社団法人 日本分析化学会の論文