<I>N</I>-フェニルアントラニル酸を沈殿剤とするアルミニウム合金中アルミニウムのEDTA滴定
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概要
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<I>N</I>-フェニルアントラニル酸は<I>N</I>,<I>N</I>-エチレンジアントラニル酸と同様,アルミニウムをかなり選択性よく定量的に沈殿させるので,試料中に主成分の一つとして含まれるアルミニウムを,この試薬を用いて分離したのち沈殿を酸で分解し,EDTA滴定によってアルミニウムを定量することを試みた.<BR>pH5.4以上の酸性溶液にこの試薬を加えてアルミニウムを沈殿させ炉過し,この沈殿を塩酸で分解したのち,アルコールを加えた溶液中pH3.5でCu-PANを指示薬としてEDTAで熱時滴定する.アルミニウムが完全に沈殿するpH範囲,錯塩生成時における共存イオンの影響,この試薬による各種イオンの沈殿性,アルミニウム錯塩の組成などを調査したのち,鉄,チタンなどの妨害金属をクペロン-クロロホルム抽出法で除去する方法を併用して,アルミニウム合金標準試料についてアルミニウムの定量を行ない良好な結果を得た.