トリエタノールアミンと鉄(III)を用いるカテコールの吸光光度定量法 : トリエタノールアミンと金属イオンを用いる分析(第1報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
塩化第二鉄のエチルアルコール溶液にトリエタノールアミン(以下TEAと略記)を過剰に加えるとほとんど無色になる.この溶液にカテコールを加えると安定な青緑色を呈することを見いだしたので,このカテコールキレートを利用してTEA緩衝液中でカテコールを定量するための基礎的条件を検討した.この場合,生成するとみられるTEA-鉄(III)-カテコールキレートは412,595mμ付近に吸収極大があり,カテコールと鉄(III)については1:1のモル比で反応しているものと推定された.定量には595〜600mμを用い,カテコール60ppmまでベールの法則に従う.吸光度は24時間過ぎまで変化せず,見かけの分子吸光係数は1830であった.この方法は簡単で迅速正確であり,水分は溶媒の10%程度まで影響がなく,ヒドロキノン,レゾルシンはカテコールに対してモル比でそれぞれ1170,25倍まで影響しなかった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- トリエタノールアミンと鉄(III)を用いるウルシオールの新吸光光度定量法 : トリエタノールアミンと金属イオンを用いる分析(第2報)
- トリエタノールアミンと鉄(III)を用いるカテコールの吸光光度定量法 : トリエタノールアミンと金属イオンを用いる分析(第1報)