チタンおよびチタン合金の機器分析用標準試料の調製

概要

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チタン合金の合金成分,純チタン中の不純物元素用の標準試料を調製した.<BR>調製方法は実際の分析試料と同一履歴を有する製品ビレットから選別して得た以外に消耗電極式アーク溶解法,ボタン溶解法,焼結法などにより調製した試料についてはそれぞれに応じた偏析試験を行ない,標準試料としての適否を判定した.<BR>得られた標準試料は合金系8シリーズ,33試料,純チタン系1シリーズ,5試料で対象元素は前者の場合アルミニウム,コバルト,クロム,鉄,モリブデン,スズ,タンタル,バナジウム,ジルコニウム,後者の場合アルミニウム,クロム,鉄,マンガン,モリブデン,パラジウム,ケイ素,スズ,バナジウム,ジルコニウムである.<BR>均一度試験の結果は含有率に対する標準偏差率で示すと製品ビレット0.46〜1.57%,消耗電極式アーク溶解による大型インゴット0.50〜0.55%,ボタン溶解インゴット0.53〜2.97%であった.<BR>以上のように消耗電極式アーク溶解では大量に均一試料ができる方法を確立し,アークボタン溶解では容易に任意の組成のチタン合金を製作できることを示した.また不純物元素を目的とした純チタン標準試料ではボタン形状より円柱インゴットを得る溶解法を試み満足すべき結果が得られた.
社団法人日本分析化学会の論文

チタンおよびチタン合金の機器分析用標準試料の調製

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