C<SUB>2</SUB>〜C<SUB>4</SUB>オレフィンをアルキル化剤とする<I>m</I>-アルキルフエノールの製造
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概要
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本研究は, フェノールのm位に対するアルキル化の反応条件について, C<SUB>2</SUB>〜C<SUB>4</SUB>オレフィンをアルキル化剤として, 変換率と<I>m</I>-アルキルフェノール収率の見地から検討したものである。反応は気相流通系を用い, ケイソウ土-リン酸触媒の存在下でおこなった。<BR>エチレンをアルキル化剤とした場合, 最適反応温度は420℃で, フェノールに対する変換率は76.6%, <I>m</I>-エチルフェノールはエチルフェノール中の44.1%に達した。他のオレフィンに関しては, プロピレンで360℃, ブテン-1,270℃, イソブテン, 250℃において最良の結果を得ることができた。<BR>ケイソウ土担体上のリン酸は縮合形態にあり, 一部担体と結合して強い固体酸としての性質を示す。酸性点に吸着したC<SUB>2</SUB>〜C<SUB>4</SUB> オレフィンはアルキルカチオンとして直接フェノールの<I>o</I>-, <I>m</I>-, <I>p</I>-位にアルキル化を起こす。この時, <I>m</I>-位に対してはアルキルカチオンの安定性により, 炭素数の小さいオレフィンほど高温を要し, 併発する脱アルキル化を考慮した最適反応温度が存在する.したがって, BF<SUB>3</SUB>処理触媒, 重合リン酸触媒は脱アルキル化の少ないエチレンにおいて好結果をもたらし, 共縮合触媒が脱アルキル化の激しいイソブテンに対して有効であるのもこの理由によるものと考えることができる。
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