二酸化セレンによる有機化合物の酸化 : オレフィンおよびアセチレン類の新しい酸化法
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概要
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二酸化セレンは1932年Rileyらにより酸化剤としての利用が示されて以来, 有機化学における酸化試薬の一つとしてその応用が注目せられ, 種々の有機化合物の酸化が試みられてきた。したがって二酸化セレンは有機化学における試薬として決して新しいものではないが, その酸化反応は他の酸化試薬にはみられないきわめて特徴的な挙動を示す場合が多く, 他の方法では合成のむずかしい化合物を容易に与えることも少なくない。酸化剤としての二酸化セレンの利用についてはすでにすぐれた総説がいくつかみられ, 最近の研究についても若干の紹介があるが, 近年二酸化セレンによるオレフィン, アセチレン類の酸化についての研究がすすめられ, 酸化剤としての利用に新しい方向を与えているところから, ここでは上記総説との重複を避け, これらの利用法の発展を中心に紹介する。
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