縮合多環系建染メ染料およびその誘導体の硫酸呈色反応に関する研究 (第3報) : 縮合多環芳香族炭化水素類の塩基度について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前報に引続き種々縮合多環芳香族炭化水素類の塩基度をL.P.Hammettの方法にしたがつて測定し, これをpKで表示した。これら縮合多環芳香族炭化水素類と硫酸中のプロトン (H+) が反応して生ずる付加化合物が, H.C.Brown等の主張するσ-complex的な結合を有していると考えれば, これら一連の化合物の塩基度は熱力学的考察よりその結合のエントロピー項と結合エネルギー項の差を一定と仮定すれば, プロトン付加後の共鳴エネルギーとプロトン付加前の共鳴エネルギーの差に, すなわちプロトン付加物の共鳴構造数とプロトン付加前の共鳴構造数の比の対数に対応すると考えられ, 比較的合理的に実験値の系統的な説明をなしうることを認めた。
- 社団法人 有機合成化学協会の論文
著者
関連論文
- 縮合多環系建染メ染料およびその誘導体の硫酸呈色反応に関する研究 (第3報) : 縮合多環芳香族炭化水素類の塩基度について
- 縮合多環系建染染料類及びその誘導体の硫酸呈色反応に関する研究 (第1報) : アントラキノン, ビオラントロン等多環芳香族キノン類の, カルボニル基の硫酸溶液中に於て有する塩基度に対する考察