人口の抑制と分散 : 人口適正配分主導型経済計画の提唱
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
従来の経済計画では,工場誘致とか特産地形成という様な方法で,地域の生産を高めれば,後進地域にも自ら定住者が増え,全国的な経済の発展と同時に合理的人口配置が同時に達成されるという楽観的な見解が保持され,専ら生産増大のための投資計画が中心となり,人口の適正配分は経済計画が実行されれば,自然に派生されるものとして放任される傾向があった。しかし現実には,経済が成長するとともに,過密と過疎が顕在化し,国民生活の不安が高まってきた。これからの経済計画においては,人口の適正配分ということは,はじめから主要目標として優先的に取り扱われるべきである。適正な人口配分の達成された姿は,国全体の人口の性別年令別構成と相似のものが全国の各単位地域に実現するこであり,この単位地域は現段階においては,中心都市と周辺の若干の町村をもって構成される広域生活圏をもって考えらるべきであろう。各地城の現在の人口構成とその成長ペースに沿っての人口予測はかなり正確になし得られるので,この予測と理想人口構成とのギャップを埋める経済計画が要請される。これからの経済計画は先づ各地域の人口計画を調整することからはじめ,それによって自ら各地城のより多くの人口シェアを取りこもうとする経済政策や投資計画の適正な調整を得る様に図るべきであろう。
著者
関連論文
- 人口の抑制と分散 : 人口適正配分主導型経済計画の提唱
- 将来の市町村別人口構造の変動とその対策 : 岩手県下市町村の将来人口一斉予測を例として
- 低成長と地域開発 : 教育研究投資を中核とした地域開発の促進