履帯式雪上車の走行性 : 積雪面走行時のエネルギー解析
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概要
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第1報 (室・Yong, 1980) および第2報 (室・Yong, 1980) においては, 履帯式雪上車の走行性能とけん引性能を評価するために積雪の基本的な力学特性として, とくに重要な雪の圧縮とせん断変形特性に関する実験結果を報告した。ここでは, 雪上車の積雪面走行時の運動についてエネルギー解析を行った結果, けん引力T<SUB>4</SUB>とスリップ率Sとの間に次式が成立することを明らかにした.<BR>1トラッ当たり<BR><I>T</I><SUB>4</SUB>=1/1-<I>S</I><I>T</I><SUB>1</SUB>-<I>S</I>/1-<I>S</I> (<I>T</I><SUB>3</SUB>+<I>T</I><SUB>6</SUB>) - (<I>T</I><SUB>2</SUB>+<I>T</I><SUB>5</SUB>) <BR>ここで, <I>T</I><SUB>1</SUB>は内力としてスプロケットの駆動によってトラックリンクに作用する張力, <I>T</I><SUB>2</SUB>は雪上トラクターの沈下にともなってトラクターの前面に作用する締固め抵抗, <I>T</I><SUB>3</SUB>は積雪面のけん引抵抗力, <I>T</I><SUB>4</SUB>は雪上トラクターのけん引力, <I>T</I><SUB>5</SUB>はトラクター本体に付着した雪と天然の積雪との間の側面摩擦抵抗, <I>T</I><SUB>6</SUB>は履帯とシュー・グローサの間に圧雪された雪と天然の積雪との間に作用する側面摩擦抵抗である.上式において, <I>T</I><SUB>1</SUB>はエンジン出力から算定される有効張力であり, <I>T</I><SUB>2</SUB>は矩形板載荷試験より, <I>T</I><SUB>3</SUB>, <I>T</I><SUB>5</SUB>および<I>T</I><SUB>6</SUB>はベーンコーンせん断試験の結果より算定することができる。なお, <I>T</I><SUB>3</SUB>は履帯の平均接雪圧の4倍に等しい最大接雪圧で先行圧縮された雪の最大せん断抵抗力より算定してよいとの結論をえた.
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