岩木山大沢雪渓の研究
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概要
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岩木山 (1625m N40°39, E140°18) の東南斜面, 高度1,100〜1,470mにあって冬の北西季節風の風かげになる大沢には, 吹きだまり型1年性雪渓がある.雪渓の調査を1974年, 1975年, 1976年に行ない次の結果を得た.<BR>1) 1974年8月20日における大沢雪渓は質量230kgであり, 8月21日に消滅した.<BR>2) 1975年7月16日における雪渓は標高1,160〜1,403mの間にあり, 質量は6,100tであった.この雪渓は8月1日に480tとなり, 8月6日に消滅した.<BR>3) 1976年7月29日における雪渓は標高1,290〜1,360mの間にあり, 質量は90tであった.これは1975年8月1日に存在した雪渓の20%に相当する.この雪渓は8月2日に消滅した.<BR>4) 7月下旬の融雪速度は積雪深で20cm/day, 水当量で120kg/m<SUP>2</SUP>・dayである. 2年雪は存在せず, 雪渓は全体が消耗域にある.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文
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