フィブリノーゲンの分解過程にかんする研究 : 第2編 Serial Thrombin Timeと血漿アンチトロンビンおよびアンチプラスミンの関係
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概要
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目的:血漿中のプラスミン活性測定法として発表したserial thrombin timeの30分値(STT-30)に及ぼす血漿中のantithrombin II, IIIおよびantiplasmin (rapid, slow)の影響をみた.方法: antithrombin III (Loeliger法), antithrombin II (Blomback法), antiplasmin (rapid, slow) (Norman法)につき改変を加え,任意に抽出した患者血漿につき,これらの活性と同時に測定した血漿トロンビン時間(TT), STT-30と比較した.結果: (1) 37°C, 30分incubate後のT. T. (STT-30)は延長するのにantithrombin II, IIIは増加しなかつた. (2)トロンビン時 間はantithormbin IIと有意の相関があつた. (3) STT-30はantithrombin II, IIIいずれとも相関がなかつた. (4) STT-30はrapid antiplasminと有意の逆相関があつた.以上の成績からSTT-30はアンチプラスミンの存在下で血漿のプラスミン活性を測定する方法で, antithrombin II, IIIとは関係ないものと考えた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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