フィブリノーゲンの分解過程にかんする研究 : 第1編 諸種濃度のプラスミンによるヒトフィブリノーゲンの分解過程について
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概要
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目的:微量〜大量のプラスミン(PL)がフィブリノーゲン(Fbg)に作用したときの分解過程を経時的に追求する.方法:ヒトFbg 9容に各濃度のウロキナーゼ活性化PL (カゼイン単位/ml, u) 1容を加え37°Cにincubateし,経時的にその一部をとり出してフィブリン平板溶解能, serial thrombin time (STT),アンチトロンビン活性, Fbg量, hemagglutination inhibition titer (HIT), fibrin polymerizationおよび殿粉ゲル電気泳動にてその分解過程を検討した.結果: (1)フィブリン平板溶解能をもたない微量のPL (0, 0.05u)を加えると最初にSTT, HITが変化し,トロンビンで凝塊形成をみない時期にアンチトロンビン活性, polymerization inhibitorの出現,泳動像の変化をみた. (2)大量のPL(0.5, 5, 50u)ではincubate短時間でSTTはno clotとなり,これとほぼ平行してHITの急増,電泳像の変化, 2相性のアンチトロンビン(early FDP, late FDP), polymerization inhibitorの出現を認めた.結論: STTの測定によりPLによるFbg分解過程の初期相を把握できた.
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