インスリン分泌の中枢性調節にかんする研究(第2報) : インスリン分泌における前頭葉眼窩面後部の意義について
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概要
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膵内分泌の中枢性調節にかんする研究の一環として,前頭葉眼窩面後部とインスリン分泌との関係について検討し,本領域がインスリン追加分泌にたいして,抑制的調節を行なう可能性を示唆する成績を得た.すなわち,塩酸モルヒネ麻酔犬に,ブドウ糖を負荷して, 3時間後,膵静脈血中インスリン濃度が最高に達したと思われる時期に,該部を電気刺激すると,膵静脈血中インスリン濃度は有意の減少を呈し,刺激後, 10分には上昇の傾向を示した.他方,ブドウ糖を負荷せず,直接,本領域を刺激したさいには,膵静脈血中インスリン濃度の変動は認められず,また両側の本領域を破壊したさいにも,ほゞ正常犬同様の糖負荷後のインスリン追加分泌を示した。
- 社団法人 日本内科学会の論文
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