脳循環面よりみたる新血管拡張剤および代謝賦活剤にかんする研究
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概要
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近年我が国死因の第1位を占めている腦血管障害を腦循環面よりみると,腦血流,腦代謝がともに障害されている.著者教室ではこの病態を改善すべくすでに数多くの血管拡張剤,代謝賦活剤についてN2O法による腦循環面よりの検索を行なつてきたが,本実験ではあらたに12種の血管拡張剤,代謝系に作用する薬剤について検討を加えた.その結果血管拡張剤ではnylidrinの長期内服が腦血流量,腦O2消費量の増加を示し, isoxsuprineの長期内服は,これとは逆に腦血流壷,腦O2消費量の減少を示した.3種のxanthine誘導体およびPersantinの静注では著明な変化を認めなかつた.代謝系に作用する薬剤では, cytochrome Cの連続静注およびDADA静注が有意な腦02消費量の増加を示し,腦代謝賦活の結果としてともに腦血流量の増加を認めた。核酸系物質の静注, MAO阻止剤の内服, Strong Neo-Minophagen Cの静注はいずれも特有な変化を示さなかつた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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