下垂体-副腎皮質系の中樞性調節に関する研究 : イヌの脳電気刺激による副腎静脈血中17-Hydroxycorticosteroidsおよび副腎血流量の変動
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概要
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下垂体-副腎皮質系の中樞性調節を研究する目的で,イヌの腦電気刺激による副腎靜脈血中17-OHCSおよび副腎血流量の変動を観察した.麻醉條件を檢討の結果EtherとMorphineの併用が最も良く,またいわゆるEther Stressは認められなかつた.腦電気刺激による17-OHCSの変動は,視床下部では前部および中部の内側で著増,後部の外側で著減を示した.血液の変動は,視床下部,前部のみ増加が著しく,中部および後部では著変なく,そのほかの部位でも変動はみられなかつた.以上より副腎皮質分泌促進の中樞は視床下部の前,中部の内側が最も関連深く,そのほかに扁桃核,視床上部も関係するものと考えられる.また視床下部後部の外側に副腎皮質分泌抑制野が観測された.血流の変動は17-OHCSの変動と必ずしも平行しないことが注目され,その調節機構に若干の考察を加えた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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