van der Hoeve症候群の1例
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概要
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36才の男子.幼児期より青色鞏膜,皮膚感染症の傾向.運動不得意.20才右上腕骨折.25才より左側難聴,耳鳴.35才より下肢異常感覚,膝關節痛.骨格では骨幹の狭小,皮質菲薄,脊柱変形,クモ指あり.眼症状として青色鞏膜,胎児性環など.耳鼻科的には左側混合性難聴.皮膚は著明に薄く伸展性過大,組織学的に膠原組織の成熟障害を示した.關節嚢の軟弱,弛緩は本症の主訴の主因をなすと考えられる,神経系,胸腹部等異常なく,生化学的検査も正常.トルコ鞍狭小,性腺刺激ホルモン分泌低下以外は内分泌系も異常なし.さらに家系を追求し母親,兄弟,子供などの多數に病変を見出した.多くの症状,検査所見より本症が全身性疾患であり,その本態は結合組織障害にあるとする最近の学説が妥当であることを認め,さらに本症は疾患の原因としての遺伝子の変異,結合組織の構造,機能の解明に重要な材料となる感を強くした.
著者
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