放射性沃度アルブミン脾内注入による肝外短路の研究
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概要
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肝硬変症において門脈の肝外短絡路の発達する事はよく知られる所であるが, 臨床的には食道のレントゲン像・直達鏡により,或は経脾的門脈造影法等によりその一端をうかゞい得るのみであつて,量的測定は不可能とされていた.そこで門脈に入つた物質が肝外短絡路を通れば肝内を通つたものより遙かに早く動脈血中に現われるであろうという事から, I131結合ヒト血清アルブミンを脾に注入し上腕動脈血の放射能を連続測定し放射能濃度曲線を得,それから門脈血の肝外短絡率を算出する事が出来た.又この方法による肝外短絡路の発見率は他の方法によつたものより高率であつた.肝外短絡率と循環時間,肝カテーテル檢査成積,臨床症状との関係についても檢討を加えた.
- 社団法人 日本内科学会の論文