重症患者における呼吸,心臓停止の機序 : 第1報死の様式の臨床病理学的分析
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概要
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患者の死は内科医にとつて重要な研究課題と考える.從来各種疾患の病態生理の研究は行なわれて来ているが,一つの疾患より死に至る過程の病態生理学的研究は不充分であり,死の機序の解明は今尚不明の点が多い.著者はこの機序解明を目的として本研究を始めたが,第1報においては,内科的疾患により死亡し剖檢しえた415症例につき臨床病理学的檢討を行なつた.この結果各症例は重症状態に至り特徴ある病態を呈することを認め,これを消耗・呼吸不全・心不全・中樞障害・骨髄障害・代謝異常・Shock及び虚脱・事故の八つに分類し,これを死への基本的病態と呼んだ.この時期にあつては患者の予後を左右するのは原疾患ではなくこの病態であり,又一定の疾患は一定の病態を呈するのではなく,疾患の進展の仕方によりどの病態をもとりうる.更にこの病態に種々の因子が加わり死への道を辿るが,これを著者は促進因子と呼び種々檢討した.次いで基本的病態及び促進因子を併せ檢討し死の様式の分析を行なつた.
著者
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