抗結核剤末使用肺結核患者に対するPyrazinamide-Isoniazide併用療法
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概要
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われわれは初回治療肺結核患者にPZA・INH療法を実施して,その臨床成績を詳細に検討すると共に,本療法と他種化学療法の治療成績を比較検討し,概ね次の如き結論を得た. 1) 本療法はSM・PAS併用療法や三剤併用療法, INH単独療法に比し,治療初期に明らかに速効的な治療効果が認められる. 2) 本療法による病状の改善は概ね6カ月以内に終了する.従つて本療法による治療期間は6カ月が適当で,それ以後は他種療法に変更することが望ましい. 3) 本療法の特徴はA・B・E型のみならずC・F型の病変にもよく奏効すること及びKc型空洞に対する効果が三剤併用療法以上に優れていることである. 4) この様な結果から早期に病状の改善が認められる本療法は,初回治療例に対する治療法として甚だ有利な方法であると結論できる. 5) 1力年治療時の成績は三剤併用療法と殆ど選ぶところがない. 6) 本療法の副作用の主たるものは,肝機能障害,関節痛である.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
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猪尾 力
神戸医科大学策一内科教室
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森本 真成
神戸医科大学策一内科教室
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生駒 純一郎
神戸医科大学 友松内科
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池 芳彦
神戸医科大学 友松内科
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浜本 糸雄
神戸医科大学第一内科教室
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中村 勇
神戸医科大学第一内科教室
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梶川 洋司
神戸医科大学第一内科学教室
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生駒 純一郎
神戸港湾病院内科
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須波 昭雄
神戸港湾病院内科
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岡田 賢計
神戸港湾病院内科
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内藤 穆
神戸港湾病院内科
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上野 正巳
神戸医科大学第一内科教室
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世良 和良
神戸医科大学第一内科教室
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横山 博郎
神戸医科大学第一内科教室
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吉田 稔
神戸医科大学第一内科教室
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橋本 章男
神戸医科大学第一内科教室
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森本 真成
神戸医科大学第一内科教室
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猪尾 力
神戸医科大学第一内科教室
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梶川 洋司
神戸医科大学第一内科教室
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