バリストカルヂオグラムの臨床的研究 : 第2報不整脈患者のバリストカルヂオグラム
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
従来,不整脈の研究は,主として心電図によつて行なわれ,これを血行力学的立場から取扱つたものは比較的少ない.著者はvon Wittern型Low-frequency table型装置を用いて,期外収縮17例,心房細動26例のバリストカルヂオグラムを解析して次の結果を得た. (1)期外収縮時のIJ波高は基礎調律時のそれより小で,期外収縮に続く第1拍目のIJ波高は,基礎調律時のそれより大であつた。すなわちStarlingの法則がバリストの上からも観察された. (2)心房細勤のバリストでH波の消失した例はなく,したがつてH波の生成は心房収縮とは無関係であることを知つた. (3)心房細動例には,先行するRR間隔とこれに対応するIJ波高とが直線的関係を示す例と,全く統一性を欠く例とがあつた.後者に属する例は,一般に弁膜症を基礎に持ち,心肥大が著明でかつ細動持続期間が年餘に及ぶものであつた.心房細動のさい,ジギタリス,キニジンなどの治療上パリストが有力な示唆を与え得るものであることを知つた.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
関連論文
- Angiotensin IのRadioimmunoassayによる血漿 : Renin活性の測定法 : Haber法の改良法
- バリストカルヂオグラムの臨床的研究 : 第2報不整脈患者のバリストカルヂオグラム
- バリストカルヂオグラムの臨床の研究 : 第1報正常者ならびに高血圧者におけるバリストカルヂオグラム
- Biochemical Studies of Catecholamine in Patients with Neuroblastoma
- Clinical and Biochemical Studies of Pheochromocytoma
- Vasoactive Substances in Hypertensive Disorders
- Clinical Chemistry of Amine-producing Tumors:Pheochromocytoma and Carcinoid Tumor