換気力学的に見た肺不全とその対策
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
結核によらない肺不全に対しても, 病態生理学の進歩により, その病像が明らかにされつゝある. その初めに気道障害を主とする肺疾患, すなわち気管支喘息, 慢性肺気腫は, 放置することにより肺性心へと移行しうるものである. これら肺不全の対策として, Prednisolone, Diamox, Salicylateを投与し, また, I.P.P.B./I.に気管支拡張剤, 界面活性剤を併用し, その治療効果を換気力学的な面より検討した. Prednisolone, I.P.P.B./I.療法は可逆的因子の多い気管支喘息に対して著効があつたが, 非可逆的因子をふくむ肺気腫においては効果の少ないものもあつた. Diamox, Salicylate内服は, 気道障害の少ない, 呼吸性アシドーシスなどに有効と思われた.気管支喘息に対しては慢性肺気腫への移行を, 慢性肺気腫に対しては肺性心への移行をくいとめることが必要と考える.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
関連論文
- 転移点と特異点を持つ2階線形常微分方程式について(現象からの関数方程式)
- 転移点におけるWKB解の構成について (関数方程式と複雑系)
- On the Complex WKB Analysis for Products of the Airy Functions (Methods and Applications for Functional Equations)
- 慢性肺疾患の換気力学
- 換気力学的に見た肺不全とその対策
- 3階線形常微分方程式の$\infty$と0の近傍に於けるStokes curveについて (完全最急降下法)
- 変り点問題に対するFedoryuk理論(複素WKB法の理論と物理学への応用)
- Turning Pointをもつ線型常微分方程式について (常微分方程式の解の定性的研究会報告集)
- Acetazoleamideの心肺性動態に及ぼす影響とその臨床的適応