赤泥スラリーによる排煙脱硫に関する研究 : -基礎研究および吸収塔の選定-
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概要
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バイヤー法で廃棄物として副生する赤泥スラリーを用いた排煙脱硫プロセスを開発するために, SO<SUB>2</SUB>-赤泥スラリーの溶解平衡の測定, および半回分式気泡塔による吸収実験を行った.<BR>その結果, SO<SUB>2</SUB>-Na<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>水溶液に対するJohnstoneらの平衡式がSO<SUB>2</SUB>-赤泥スラリー系に対しても適用できることがわかった.<BR>吸収塔の型式を選定するために1,300Nm<SUP>3</SUP>/hrのパイロットプラントを建設し, スプレー塔, TCAおよび無せき多孔板塔で実験を行った.<BR>1) スプレー塔 : SO<SUB>2</SUB>除去率 (物質移動係数<I>K<SUB>G</SUB>a</I>) はプラントに適用可能な程度に高い.しかしスプレーノズルの摩耗のために長時間の連続運転ができない.<BR>2) TCA : トレイのSO<SUB>2</SUB>除去率 (マーフリー段効率) はガス速度1.5〜3.0m/sで0.5〜0.6である.吸収塔内での充填球の摩耗のために連続操業は約4ヵ月に限定される.<BR>3) 無せき多孔板塔 : ガス速度1.0〜2.5m/sで安定操業ができる.SO<SUB>2</SUB>の除去率 (段効率) は0.4〜0.6であり, 同じ圧損下ではTCAよりも大きい.
- 社団法人 化学工学会の論文