連続式攪拌槽型反応器によるポリマーの熱分解に関する研究 : 動力学式について
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概要
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従来行われたポリマー熱分解の動力学に関する研究は, ほとんど全てが回分操作で行われた反応を取り扱っている.本研究は, 連続式攪拌槽型反応器を用いて行われたポリマー熱分解の動力学に関するものである.<BR>いくつかの分解様式について, 定常状態の反応器に滞留するポリマーの重合度分布, 平均重合度, 平均滞留時間などに関する式を導いた.<BR>ランダム開裂で分解する単分散ポリマーについては以下の式が得られた.<BR>平均重合度 : <I>DP</I><SUB>n</SUB>=2<I>L</I>+1-<I>L</I> (<I>L</I>+1) /<I>DP</I><SUB>0</SUB><BR>平均滞留時間 : <I>t</I>=1/<I>k</I><SUB>ir</SUB>× [(2<I>L</I>+1) /<I>L</I> (<I>L</I>+1) -1/<I>DP</I><SUB>0</SUB>] <BR>重合度分布 : <I>w</I><SUB><I>DP</I></SUB>=1/<I>DP</I><SUP>2</SUP>-1/ [(2<I>L</I>+1) /<I>L</I> (<I>L</I>+1) -1/<I>DP</I><SUB>0</SUB>] <BR>ポリエチレンのかん液については, 理論から予測される重合度分布と, 実測の重合度分布はかなり良い一致を示した。しかし, 留出物については良い一致を示さなかった.これは, ポリエチレンの熱分解が, ランダム開裂による低分子量化の反応と末端からの開裂による留出物が生成する反応の併起反応であるためと考えられる。
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