Budd-Chiari症候群を合併した肝細胞癌の1治験例
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概要
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肝部下大静脈閉塞によるBudd-Chiari症候群を合併した肝細胞癌の1例を報告した.症例は46歳の男性,主訴は下肢の浮腫である.入院時現症では貧血,黄疸はないが,肝脾腫と両下肢の浮腫を認めた.検査所見ではT-Bilirubin 2.7mg/dl, ICG R1528.6%と異常値を示し,腹部超音波検査,腹部CT,血管造影などの画像診断で肝右葉に肝細胞癌が認められた.また,下大静脈造影で肝部下大静脈は,1.5cmにわたり完全閉塞をきたしていた.右開胸と上腹部傍正中切開にて開胸開腹を行い,肝右葉腫瘤の核出と下大静脈右房間に人工血管を用いてバイパス手術を行った.切除肝には1.9×1.6cmの被膜におおわれた腫瘤が認められた.バイパス後の下大静脈圧は23cmH<SUB>2</SUB>Oから12cmH<SUB>2</SUB>Oに低下した.術後10ヵ月経た現在,再発はなく,グラフト内の血流も良好で症状の改善が認められている.
著者
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梶川 昌二
信州大学第二外科
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黒田 孝井
信州大学第2外科
-
飯田 太
信州大学第2外科
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堀米 直人
信州大学第2外科
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深谷 幸雄
信州大学第2外科
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宜保 行雄
信州大学第2内科
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古田 清
信州大学第2内科
-
梶川 昌二
信州大学第2外科
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