各種肝疾患のリンパ球subpopulation第2報 : 肝組織内浸潤リンパ球subpopulationについて
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概要
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各種肝疾患について肝臓の局所病変に対するリンパ球の関与を知る一つの方法として,生検肝組織内リンパ球subpopulationを算定し検討した.肝組織内リンパ球subpopulationは肝生検切片7mm長を用い,生理食塩水で乱刺潅流・細切・遊離細胞を採取し,T細胞B細胞nullcellを算定した.<BR>急性ウイルス肝炎では肝組織内円形細胞中のT細胞比率は,他の疾患に比し高値を示し,組織内B細胞null cellは低値を示した.慢性肝炎では肝組織内円形細胞中のT細胞比率は急性ウイルス肝炎に比し低値で,B細胞null cellは増加を示す.末梢血においては,活動型か非活動型に比し有意に低値を示すにもかかわらず,肝組織内円形細胞中のT細胞比率は,活動型と非活動型の間に有意な差はみられない.B細胞とnull cellについて活動型,非活動型との間には差はみられなかった.HBs抗原の有無との間にも肝組織内リンパ球は差が認められなかった,慢性アルコール性肝炎,肝硬変症の組織内リンパ球subpopulationは慢性肝炎とほぼ同様の成績を得た.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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