「平田村肝炎」の病因に関する血清疫学的研究特にB型肝炎ウイルスとの関連において
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概要
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福島県石川郡平田村に多発している,いわゆる「平田村肝炎」の病因に関してB型肝炎ウイルス(HBV)の面から血清疫学的に追求した結果,その主要な病因はHBV感染であったことが強く示唆された.本調査の特徴は,調査地区(小部落)の選定,地区全住民からの採血,および高感度法(R-PHA, PHA)によるHBs抗原,抗体の検出の3点であった.肝炎多発地区(平田村のT地区)では,49世帯(94%),206人(84%)から,また対照地区(小野町のI地区)では,69世帯(92%),231名(84%)から採血した.T地区のHBs抗原陽性率は4.4%,I地区では0.4%であった.最少曝露率は,T地区で46%,I地区で20%であった.T地区における感染歴の家族集積性は,極めて高かったが,母子感染を示唆する家族歴はなかった.HBs抗原の亜型はすべてadrであった.HBe抗原保持者は,T地区で3名,I地区で1名であった.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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吉田 浩
福島医大第2内科
-
西 貞隆
福島医大第2内科
-
南 一守
福島医大細菌学教室
-
国分 正三
福島県田村郡公立小野町地方綜合病院
-
西 貞隆
福島医大第二内科学教室
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吉田 浩
福島医大第二内科学教室
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