リスザル(Saimirisc iureus)における実験的胆汁うっ滞と血漿アルカリ・ボスファターゼ
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概要
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リスザルを用いて総胆管結紮およびα-naphthylisothiocyanate(以下ANITと略記)投与による実験的胆汁うっ滞の病態と血漿アルカリ・ホスファターゼ(以下ALP)isoenzymeについて調べた. <BR>総胆管結紮例では,処置2週後の肝←組織所見で門脈域における細胆管の増生を主体とした胆道系障害が明らかに認められ,また血漿ビリルビンをはじめ,ALP,γ-GTPなどの持続的な上昇がみられた.血漿中に増加したALP活性は,disc電気泳動で肝ALPと一致した易動度を示した.一方,寒天ゲル電気泳動像に於ける高分子ALPの出現は明らかではなかった.ANIT50mg/kg2週間経口投与例では,肝細胞の水腫状膨化など実質の変性所見はみられたが胆道系の障害は明瞭ではなく,血漿ALPの上昇も比較的軽度であった.血漿ALP isoenzyme構成は対照と大差なかった.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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鈴木 宏
東京大学医学部
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佐渡 卓朗
山之内製薬株式会社中央研究所
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三木 寿雄
山之内製薬株式会社中央研究所
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鈴木 弘
山之内製薬株式会社開発研究所安全性研究所
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吉田 俊夫
山之内製薬開発研究所安全性研究部
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鈴木 弘
山之内製薬(株)
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三木 寿雄
山之内製薬開発研究所安全性研究部
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佐渡 卓朗
山之内製薬開発研究所安全性研究部
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鈴木 宏
東京大学医学部第一内科学教室
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