ウイルス性肝炎流行地におけるHB抗原陽性者の疫学および臨床的研究 : 第1編 疫学調査
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概要
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岡山県下のウイルス性肝炎の特徴を知る目的で,約20年前にウイルス性肝炎の多発した熊山町地区の肝炎既往者58名を含む一般住民1, 761名と,備前市香登地区の肝炎既往者89名を含む一般住民675名,対照として高知県安芸市住民442名についてHBs抗原,抗体を中心とした肝炎の疫学調査をおこなった.熊山町地区と備前市香登地区の一般住民,および過去の流行性肝炎既往者のHBs抗原,抗体の陽性率は対照の安芸市地区(HBs抗原2.3%; IAHA法,HBs抗体22.2%; PHA法)に比し有意差を認めなかった.しかし,HBs抗原のsubtypeは熊山町地区では,adr 16例,adw 1例で,備前市香登地区ではadr 4例,adw 4例であったが,過去の流行性肝炎既往者は両地区とも全例がadrであり,特異であった.
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