四塩化炭素肝障害に対する抗酸化性物質(α-tocopherol acetate)の効果について : I-肝組織および血液化学的検査
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概要
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四塩化炭素肝障害(以下CCl4肝障害と略す)ではマイクロゾーマル分画の脂質の酸化状態で生ずるMalonyl-di-aldehyde(以下MDAと略す)が脂肪変性の原因となると報告されている.抗酸化剤はCCl<SUB>4</SUB>肝障害の防禦因子となりえ肝細胞のMDAの産生を抑制しうると考えた.本研究は組織学的,検査学的面より,α-tocopherol acetate(以下VEと略す)の予防的な役割について検索した.CCl<SUB>4</SUB>肝障害の急性期で,VEを4週投与すると,肝脂肪変性は軽度で,GOT,GPT,Albuminに対して,有意な効果を示し,恐らく外因子に影響されるコレステロールの上昇をみとめた.これらの結果より,VEは予防的因子と考えた.CCl4肝障害の慢性期ではVEの防御的な結果を見出しえなかった.
著者
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船迫 真人
和歌山医大内科
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山路 功
和歌山医大内科
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奥 浩子
和歌山医大内科
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中山 伊智郎
和歌山医大内科
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花野 靖久
和歌山医大内科
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谷本 幸三
和歌山医大内科
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津田 忠昭
和歌山医大内科
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上江洲 朝洋
和歌山医大内科
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太田 喜一郎
和歌山医大内科
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泉 良治
和歌山医大内科
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